バテン・カイトスについて

やめようと思ってたんだけど、書くところもないので。
先日バテンカイトスクリアーしました。

ナムコゲームキューブ用のRPGです。
おおよその形式はファイナルファンタジーだと思っていただければ理解は早いかと。


同じ製作会社のゼノサーガは終盤で辞めてしまっていたのですが、バテンカイトスは無事クリアーしました。オタク的な魅力はともかく、ゲームとしてはこっちの方がおもしろいです。

総合的にとてもよく出来ていると思います。シナリオなども極力矛盾をなくそうとする細やかさが感じられます。

ゲームシステムもTCG風の戦闘ですが、ポーカーみたいに数字合わせの要素もあって、リアルタイムで進行することも手伝ってカードの強さだけでなく素早く判断することも必要だったりして面白いです。

このシステムもゲームの世界設定とマッチしています。

おおよそのゲーム説明はこれぐらいにして。
大いに遊ばせていただきましたし、点数的には90点ぐらいですが、終わってみて思う欠点もあります。
と言ってもこれはもはや趣味の問題ですが。

まずシナリオですが。
風の谷のナウシカ」をベースにした(もはやパクリのレベルではない)シナリオは良く出来てはいるのですが、ナウシカの基本にあるエコロジー的な部分をとっぱらってしまったので、テーマ的な物が人間ドラマだけに偏っています。

「世界はこうなったのは人間のせいだ」

って話ではあるらしいのだが、その辺はあまり強調されていません。その辺がストーリーを薄っぺらくしている気がします。

ただ、これは恐らく主観で遊ぶRPGのシナリオ特有の問題で、「自分が何もしていないのにこの世界に存在するだけで悪い」って状況は不評を買いやすいからではないかと想像もされます。

ただ、このゲームの特徴的な部分としてプレイヤーは主人公に取り付いている遠い世界の「精霊」という前提があります。つまりプレイヤーがゲームキューブを通じて向こうの世界を垣間見てるってことですね。
で、主人公とコミュニケーションもとることができるのですが。

なので、ナウシカみたいなシナリオでも一工夫した演出で面白く出来るのではないかと思うのです。

例えば、

主人公「なあ、○○。俺の世界は環境破壊の結果こんな世界になったんだけど、お前の世界は違うんだろ?」

選択肢
・違う
・そうなりつつある

●そうなりつつを選んだ場合

主人公「そうなのか。○○の世界もそうなのか……」

みたいに現実の世界とのオーバーラップを狙うのは面白いと思うのですが。
任天堂のチェックを超えるためにあまり具体的なネタに触れなければどうにかなりそうですし。

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ここからは相当ネタバレです。

また、この「プレイヤーは精霊である」という設定はシナリオやシステム面でも影響があります。

シナリオ面では、ゲームの中盤の山場で主人公がプレイヤーを裏切った時に操作できなくなる、エンディングは主人公達に見送られて
ゲーム世界を後にするなどがそれです。

システム面では主人公にかける言葉(選ぶ選択肢)によって特殊な必殺技が使いやすくなるなどです。

こう書くと盛りだくさんに見えるのですが、ゲーム全体からすると印象が希薄で、もっと演出を盛り込めたんじゃないかなあと思ったりしました。

先ほどあげたゲーム世界の状況に対して現実世界はどうか聞いてくるとか、精霊であるプレイヤーの性別は指定できるので選択次第で主人公とプレイヤーに恋愛っぽい展開もできると思います。

いずれにせよ、「マザー2」の演出には勝てないよなあとか思うのですが。
「マザー2」はゲームとしてはもちろん、ある出来事があったために僕にとって一番面白かったコンピューターRPGなのですが、それについてはいつか書ければと思います。



バテンカイトスについてはもう少し書きたいことがあるのでまた書きます。